ここでは、普段「今日の独り言」にて書ききれなかった事、個人的に理不尽だと感じた事・・・
といった、グチグチ語りたい事を書き連ねていく所です。お暇な方は読んで頂けると幸いです。
ああ・・・何時の間にやら、2003年も終わってしまいました。
私の心の中でこっそり決めている、「今年のベストアーケードゲーム」を今年も書いてみようと思います。
ちなみに、昨年までのは第六回の雑感を参照して下さい。
一応、選考の目安として
●私自身がどれだけ「面白い!」と思えたか
●いかに多くの人の人気を掴んだか
●どれだけ斬新かつ面白いシステムであるか
●お店の利益に貢献しているか
という面を重視しているつもりです。なので、どうしても雑誌アルカディアでやっているアルカディア大賞と内容が被ってくる所があるのは、御勘弁を(^^;
で、今年の1位・・・正直今迄で一番迷いました。3タイトルまでは絞り込んだのですが、そこからなかなか・・・
その中で選ばせてもらったのは、このタイトルです。
機動戦士Zガンダム エゥーゴvs.ティターンズ
やっぱり昨年一番遊んだこれですかね。凄く楽しかったです。
システムは前作で完成されていたので、正直あのままでも良かったのですが、Zならではの変形やコンビーネーションゲージなどが加えられても、今までのバランスを破綻させずに仕上がっていたのには関心させられました。
正に、理想的な続編と言えたと思います。
ただ、このゲーム、家庭用の方が使える機体も多く、通信対戦も出来るので、現在はアーケードでのプレイ価値が薄くなっています。
また、タイムリリースされた隠し機体も、より稼動しているお店の方が早く解禁された為に、人の少ない店ではすぐに閑古鳥・・・という光景もよく見かけました。
そのあたりを修正したver.UPの配布を期待しているのですが・・・難しいかなぁ。
という訳で、一番は悩んだ末Zガンダムにしたのですが、それと最後まで争った残り2タイトル。
こちらもZとはまた違った趣があると思うので、ご紹介させていただきます。
アヴァロンの鍵
BORDER
DOWN
まずは「アヴァロンの鍵」から。
こちらは、2003年の目玉タイトルとも言えますね。
実際のTCG(トレーディングカードゲーム)を使用するゲームで、WCCFよりも本格的にデッキを組み上げる必要があります。
今年、多くのカード使用ゲームがリリースされましたが、ほとんどはプレイヤーデータの保存用、いわばオプション的な扱いでした。
その中で、カードをメインのアイテムとしたゲームを作るセガ。
口で言うのは簡単ですが、今これだけのゲームを作れるのはやはりこの会社しかないなぁ、と思えた一作でした。
しかし、このゲームは同時に、このタイプのゲームが持つジレンマをも浮き彫りにしたと思います。
1、ゲームを開始する前から有利・不利が決まっている事
これはカードゲームである以上、仕方の無い事ではあるのですが、お金を払ってプレイする以上、やはり気になる所です。
2、カードの互換性
続編がリリースさせるにつれ、旧ver.のカードが何時まで使えるか、何時まで払い出されるのかという互換性が課題になります。
すぐに互換性が無くなれば、旧ver.のプレイヤーにはたまったものではないですし、いつまでも互換出来れば、新ver.が出ても出てくるのは旧ver.のカードばかりになってしまいます。かといって、旧ver.のカードの払い出しを止めれば、旧カードにレア価値が付いて、カード売買も過熱しかねません。
3、ルール改正
アヴァロンでは既に行われているエラッタ(カードの効果の修正をリリース後に行う事)
事前に改正の告知を知らないと、ある日突然・・・という事になってしまいます。これもカードゲームの宿命、と言い切ればそれまでですが・・・
これらのジレンマを克服した作品は今年リリースされるのでしょうか?
今年もセガはカードを使った新作を出すと思うので、それに期待したいです。
さて、もう1つは「BORDER DOWN」。
2003年はシューティングゲームが例年より割合多くリリースされました。しかし、これはその中でも唯一の横スクロールシューティング。
出回りも少なく、難易度も高めだったので、あまり多くの人の記憶には残っていない作品かもしれません。
ただ、このゲームは横シューティングの醍醐味を存分に味わう事が出来ました。
背景の細かい演出や世界観の綿密な設定、そして急展開を見せるストーリー、それらを引き立たせるVGM等は特筆もの。
それに、1ミス毎に敵の配置や攻撃が変わるボーダーシステムなど、新しい要素を詰め込んでいるのも新鮮でした。
面クリア時、設定された点数を超えれば、実質1UPが得られる為、稼ぎがクリアやストーリー(最終面はそれまでの成績によって4通りに分岐する)に直接関わっているので、点数稼ぎがかなり熱いのも印象深かったです。
この作りは、80年〜90年代にかけての横スクロールシューティング全盛期を彷彿とさせる作品でしたが、決してノスタルジーに浸る為だけの作品ではなかった事、そして何より、この厳しいアーケード事情の中でこんなゲームを発売したG.revに感謝の意味を込めて、ここにランクインさせました。
後は、このゲームで出てきた課題(例えば取っ付きにくさ)のいくつかをクリアした作品を作る事が出来れば、間違い無くシューティングの歴史に残るタイトルになると確信しています。
さて、主だった所はこの辺りにしておきまして、サイト的にはBEMANIに関しても触れておかないといけませんね。・・・昨年のは結局、纏めずじまいでしたので(^^;
2003年のBEMANIはIIDX、ポップン、GF、DMの4機種に絞り込み、各機種ともe-AMUSEMENTに対応させてきました。
更にee'MALLにより各機種との連携を強め、更なるサービス強化も視野に入れている様で、これに関しては今後とも期待が持てそうです。
何か良い事尽くめみたいな気がしますが、そろそろ各シリーズ共に「時間の壁」がネックとなっている現状に、少し不安も感じています。
「時間の壁」とは、即ち選曲時間の短さ。
各機種とも、基板にHDDを搭載する事で、容量の問題はほぼ解消されつつあります。
そのお蔭で、削除された旧曲も次々と再収録されましたし、新曲数もシリーズを重ねる毎に増えていく一方。総曲数は一気に増えました。
しかし、対照的に、それを選ぶ選曲時間はたいして長くなってはいません。その理由は、総プレイ時間が長くなり、回転が悪くなる為。
満足してもらう為に曲数を増やしたはずが、それを選ぶ時間が相対的に少なくなり、結果的に不満を感じてしまう・・・何とも皮肉な話です。
個人的には、今年の各シリーズの新作には、この問題への解決を課題として欲しい所です。
以上、長々と2003年のアーケードゲームを総括してきましたが、全体的に見ると良い1年だったと言えるのかもしれませんが、絶対的な人気作が出なかったのは残念な所。
どのゲームもそこそこ遊べるのですが、やはり待望されているのはこれからのゲームセンターを引っ張っていけるような新しい「何か」ではないでしょうか。
それはソフトだけでなく、筐体等のハード面においても同様だと思うのですが・・・