「てこの原理」を用いた機器を「てこ」と呼びます。
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■ ステップ1〜単一機器・てこ〜

「てこの原理」はみんなも知っているとは思います。
岩などの重たいものをのかしたいときには、長い木の棒なんかを持ってきて、
体重をかけたりすると、結構簡単に持ち上がったりします。
このときに利用されているのが、「てこの原理」と呼ばれるものです。

その「てこの原理」を用いて考えられたのが、
小さな力を大きな力にかえてモノを動かす「てこ」と呼ばれる器機です。
さっそくですが、下の図を見てください。
支点が棒の中央にあるてこ
Fは、棒に加える力(力点に働く力)で、
Rは、力Fの影響で棒を動かす力(作用点に働く力)です。
支点は、図の灰色の三角形の部分のことです。
この図では、支点が中央あるので、
加えられた力が、そのままの大きさで反対側の方へ伝わっています。
つまり、
F=R
ということになります。

では、この支点を棒のはしの方にずらしていくとどうなるでしょうか。
支点を力点からaの距離、作用点からbの距離のところにとると、

支点が中央からずれたてこ

上の図のようになります。
このとき、次の式が成り立ちます。
F×a=R×b
aが大きくなるにつれて、bが小さくなっていき、
Fは変わらないので、Rが大きくならなければいけません。
だから、小さい力を大きな力に変えることができるわけです。
そのかわり、その分だけ棒を長くする必要があります。

また、棒は真っ直ぐである必要はなく、
支点で固定されていれば、曲がっていてもいいんです。
曲がった角度によって、いろんな方向に力を与えられます。
これを利用したてこを「曲がりてこ」と呼び、
この仕組み(メカニズム)をベルを鳴らすのに用いられていたことから「ベルクランク」と呼びます。

てこの式で表される「力(大きさ)×距離」を仕事と呼び、
力と棒の長さが変わらなければ、仕事は常に等しくなります。

モーメント

てこによって、棒は支点を中心として回転します。
この回転させる力の影響(はたらき)を分かりやすく表すために、
回転の中心から力点までの距離と回転させる向きにはたらく力を掛け合わし、
これを「(力の)モーメント」と呼びます。
モーメント=(回転半径)×(回転させる向きに働く力)
このときの回転半径のことを腕の長さと呼んだりします。
また、モーメントには向きがあって、反時計回りを正のモーメント、時計回りを負のモーメントと呼びます。

上の式にある「F×a」と「R×b」は、まさにモーメントを表していて、
「F×a」は、棒を反時計回り(左回り)に回転させるモーメント、
「R×b」も、棒を反時計回りに回転させるモーメントで、
ともに棒を左に回すモーメントなので、棒は左に回ることになります。

ポイント

今回のポイントは、

1.てこで、小さな力を大きな力に変える。
2.物体を回転させようとする力のはたらきはモーメント

の2つです。
物体が静止する条件として、「力のつりあい」もありますが、
回転が起きない「モーメントのつりあい」も大事な条件なので、
ぜひ、モーメントの言葉だけでも覚えておいてください。

+α

実際には、このてこを機械にどのように応用するのでしょうか。
下の図を見てください。
+α
青色の棒は黄色の部分でつながっており、連動した動きをします。
てこは、斜めでもOKなので、それを利用して、赤色の力を加えることで、
棒が移動して、モノをつかむことができる仕組みを作れます。

てこの応用となるとなかなか考えにくいですが、
原理を知っておくだけでも、少しは役に立ちますよ。

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