| ■便秘症について |
便秘は、各種の肛門疾患を増悪させる最大の要因の一つです。肛門の治療に際しては、決して無視できない問題なのです。
肛門の括約筋の力が正常である人に限って言えば、肛門に最も無理のない便の大きさは、大人の男性の親指ぐらいのサイズの便と言えます。おおむね、便の太さは、便の硬さに比例していますから、太い便は硬く、肛門を傷付けて、出血をきたしたり、痔核を外に押し出したりする働きにつながります。
毎日の排便を行うことはむろん大切ですが、大腸の水分吸収力の旺盛な人は、便の先端が特に硬くなりますから、一日に一回の排便より、夜に少しでも排便しておけば、翌日の排便の先端が比較的柔らかくなり、肛門に無理をかけなくて済みます。根気よく訓練を繰り返すことによって、夜も排便が行えるようになるものです。
当院では、一日二回の親指の太さの排便を、「理想排便」と呼んでいます。
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| 便秘外来 |
当院では便秘の方の為に、特に力を入れて便秘に対する生活指導や治療を行っています。安易な下剤の使用からの離脱、自力排便が目標です。
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便秘の原因
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器質性便秘(症候性便秘)と機能的便秘(排便機能の失調)の二つに大きく分かれます。 |
このうち器質性便秘(症候性便秘)は、 腸自体に問題がある場合に起こる便秘であり、大腸過長症など単純な原因の他に、腸管の癒着による慢性の腸閉塞や大腸癌(ガン)など重大な原因が潜んでいる場合もあります。 |
| 機能的便秘(排便機能の失調)は、大腸の動きや排便反射などの失調(作動不良)によって生じる便秘であり、ストレスなどの精神的な緊張や、排便に無関心な日常態度とも大いに関係しています。
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| 便秘対策 |
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1、
まず何といっても水分の摂取が大切です。便秘症の人は水分摂取が極めて少ないケースが多いのです。20度の気温で安静臥床時でも、人間が生きていく上に必要な水分は最低でも2リットルが必要なのです。気温が高く、活動していれば、更に多くの水分が必要なのは言うまでもありません。身体は不足する水分を生命維持のためどんどん便から吸収し、便がかちかちに硬くなっていくのです。
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2、
野菜や果実などの繊維の多い食べ物をしっかり摂りましょう。
近年食生活の欧米化がすすみ、肉類や動物性たんぱく質にかたよった食事となり、野菜などの食物繊維摂取量が減っています。このことが、我が国の大腸癌(ガン)の急速な増加の大きな原因です。
野菜中心の食事は、ガン予防のみならず、それ自体がスポンジのように水分を保持して便の硬度を下げ、便の量を増やして腸の動きをよくし便意を促進させます。
その他、野菜中心の食事は低カロリーのため、肥満の予防にもなり、コレステロール値を下げ、ナトリウム(塩分)の吸収を妨げるため高血圧にも抑制的な効果があります。日本人の身体は粗末な菜食中心の何万年もの長い歴史の中で出来た体質です。そこへ急に動物性の脂肪や蛋白の過剰な欧米の食生活が現れたわけで、我々の身体が順応しきれずにいます。日本人の成人の約半数が高脂血症をきたしている現実がそれを物語っています。
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3、
朝早めに起きて、余裕をもってトイレに行くようにします。職場に遅刻するといった、いらいらした気分では排便がうまくいきません。
また、夜にも二回目の排便が得られる習慣を付けましょう。諦めずに排便に行くのだと言い聞かせて何回もトイレに行ってみるのです。一週間に一回でも夜に排便できるようになったら成功です。さらに根気よく毎夜排便が出来るように訓練をするのです。
水分や食事の摂取の後は、胃腸が活発になるのでこのタイミングを逃さないようにトイレに行って下さい。
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4、
排便が面倒臭いといった意識は絶対排除しましょう。排便はとても大切な日常生活の一つであるという認識を強く持つことが大切です。便意感が生じたら、すかさずトイレに行って下さい。我慢すると便意は消失し、その繰り返しによって、直腸から便の存在を脳へ伝え腸を動かす機構が麻痺してきて、直腸性便秘という状態になります。
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5、
精神的ストレスが続くと腸管の運動がうまくいきません。便秘や下痢になってしまいます。気持ちがいきり立った状態では、交感神経が優位に立っていますから、腸の運動抑制が起こってしまうのです。気分転換の散歩やスポーツなども、神経のバランス回復には有効です。
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6、
トイレの環境を整備しましょう。和式トイレには、置くだけで洋式になる簡単なものが売られていますので、腰掛けて排便出来るようにしましょう。寒すぎたり暑すぎたり、これでは快適に排便に専念できません。小さな暖房や扇風機が有れば、かなり快適です。 |
| 足ふきマット程度の大きさのじゅうたんが床に置かれているだけでも、ぐっと気分が違います。花や壁飾り等で柔らかいムードを演出し、気持ちが和らいでトイレにいられるようにしましょう。マイカーは飾り立てても、トイレなんかにお金をかけるのはもったいない・・・その気持ちがいけないのです。トイレは最もくつろげる場であってほしいのです。 |
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