森の民話茶屋
「森の民話茶屋」、代表の後藤さんをはじめ皆様、心のこもったお料理で
出迎えてくださいました。
お味噌汁のやさしい味・・採れたて野菜の素揚げ、ひんやり冷たいなすのお漬物、
ふっくら煮あがった花豆、大玉村特産の「こしひかり」で炊いたおむすび・・
ゆっくりと時間が流れ、至福の時を過ごさせていただきました。
今度は、ぜひ、民話もお聞きしたく・・・
近くの「フォレストパークあだたら」
コテージ周りを散策・・涼やかな風が心地よくわたっていました。
施設内の温泉は、日帰り入浴も楽しむことができます。
店主の随想より・・・
「ハーレーダビッドソンご一行様のこと」

平成18年度の営業も終わった11月12日の日曜日、先の10月にご利用いただいた埼玉県の旅行会社から再度の予約で
25名のお客様を迎えることとなりました。
10月の折、お客さまをはじめとして添乗員や運転手さんにも好評だったので是非に、又お世話になりたいとの事。
メンバーの方々と相談の上、引き受けることになったのでした。
さて当日は、初めての小雪が舞う寒い日になり、ストーブを焚き、つきたての餅を用意して到着を待ちました。
お陰さまで今年度も11月5日(日)で盛況の内に一般の営業を終え、後は予約の分だけを賄うだけになっていました。
でも店内に明かりが点いていると、終了したことを知らない方々が次々に訪ねてくださいます。
その日も何人かお断りをしていました。
 ご予約頂いた時間に、外にバイクの止まる音が聞こえました。
それも一台ではなく聞こえましたから、お断りしなければと思い、外に出ました。
バイク3台から降りたのは、革の上下も勇ましい若くはない(と思われる?)男性3人です。
バイクもただのバイクではないこと、いわゆるハーレーダビッドソンであることが私にも分かりました。
「すもません。今年はもう終わったんですよ。来年春から、また始めますから・・・。」の私の言葉に重ねるように
「お世話になります。」との返事。信じられないままに、「もしかして、埼玉からですか?」と聞くと、
「そうです。」との答え。
「間もなく、みんな来ますので・・・。」と続けました。
 実は、旅行会社から、到着時間と人数しか聞いていない素人店主は、驚いてしまいました。
それからが大変でした。
次々に到着するハーレーは、何と22台。悪天候の際のレディースの為に乗用車2台、駐車場が一杯になると同時に
店内も一杯になりました。
何しろ黒の革ジャン軍団は今流行の「ちょい不良(わる)オヤジ風」寒い風の中を走って来たのですから声も大きい。
一瞬にして私たちはテンテコ舞い。
でもメンバーの方々のお力で、準備万端整えられていたので先ずは「いただきま〜す。」もそこそこに食事に。
 その日の献立は、「きんぴらごぼう」「ほうれん草のおひたし」「茸、南瓜、ピーマン、なすの素揚げ」「煮豆」「酢の物」
「おにぎり」「自家製味噌の具だくさん味噌汁」「漬物三種、たくわん。ヤーコンの粕漬、なすのビール漬」
「つきたてのじんだ餅(勿論新米、豆)」「滝から引いた水で淹れたコーヒーか抹茶」です。
 店のコンセプトやお膳の説明をしようとすると、幹事らしい人が「お〜いっ。静かにしろっ!」と言うや否や
サァ〜ッと静かになり、さすが統制がとれていることに感心します。
食後のコーヒーの後にお話を・・・とのことでいくつかの福島ならではの「民話」を語る。
民話を聞くみなさんの真剣な眼差しに、ハーレーと民話を「異文化」と勝手に思い込んでいた私は、
大きな思い違いをしていたことに気づきました。みんな懐かしいふる里への思いは同じですものね。
 「現在(いま)の事もやがては昔話になるんですよね」と前置きして最後に「クロネコヤマトの宅急便」の話をして
安全運転をお願いしてお別れとしたのでした。
 日の丸の小旗を風になびかせてハーレーダビットソンのご一行様は山を下りて行きました。
「パープーッ」「パープーッ」と・・・。嵐のように去って行きました。